というわけで長崎はハウステンボスにて、1minute projection mappingということでPMの国際大会が開かれております。
その手伝いというか出向?になるんでしょうか、4日間ほど長崎に行っていました。
なんだかんだで原因不明のトラブルやらもあり朝5時まで仕込みしたり、なぜかめちゃくちゃ寒かったり、大変は大変でしたがなんとかひと月半にも渡る大会の開始を見届けて来ました。

とは言ってもそこはPM。
夜にならないとできない作業も多く、日中は現場外での動きになるわけです。
今回は大会の主であるPMAJのみなさんと一緒に、備品の選定・買出しやら取材対応やら、長崎佐世保、波佐見地区を中心に色々見て回ることもできました。

波佐見といえば有田と並ぶ焼き物のまち、というのはなんとなく知っていました。
長崎は例の出島や稲佐山の仕事で何度も来ていましたし、その度に空港でのお土産タイムで食器を物色したりもしていました。
でも、買うには決め手無く、購入には至っていませんでした。

ところが。

PMAJの代表が波佐見の出身(!)で、実家が窯元(!)で、400年続いてたけどお母さんがやめた(!)ということで、運良く同行できたわけです。
中尾地区という窯元が集まる集落です。
窯元とそこで働く人たちしかいないような集落とのことで、非日常感が半端ないです。

僕が平地にした住んだことがないので、起伏があるだけで(都内くらいの感じで)非日常なんですが、中尾は特にインパクトがありました。
じっくり工程を見学したわけでも、波佐見焼の特徴を把握したわけでも無くて、おじさんおばさん達と楽しく話をしたくらいなんですが、不思議なことに焼き物自体、相当に気に入ってしまいました。
波佐見焼といっても、いろんな窯元がしのぎを削っている現行の産業なわけで、ひたすら多種様々なものがありました。
それらのことが全般的に好きになってしまったわけです。

今までの人生で、「陶器を買おう、磁器を買おう」なんてただの一度も思ったことが無いわけですよ。
それが、「陶磁器を買うなら波佐見」じゃないんです、「波佐見焼なら陶磁器ほしいな」なんて思ってしまうという。
これはすごいことです。
有田焼きには興味がないんです。行ってないから。すぐ隣なんですけどね。
陶磁器自体の良し悪しやどんな作家さんが作ってるかなんていうことにもそこまで興味はないわけです。
器がかっこいいとか気に入ったデザインとか、それはもちろんなんですが、あの足を踏み入れた集落で作っているということがこんなに心持ちに影響を与えるかと。

これはなかなか実感できる機会もないもんだと思った次第です。
特に自分ちのこととなるとなおさらです。

いいもの作ったら売れる、と思っちゃうんですよね。
でも、「これはいいものだと知っている=欲しいと思う」ではないわけです。
「なんか好きになってこれ欲しいと思うから欲しくなる」でしかないんですよねやっぱり。当たり前すぎてわからなくなりますが。
そいういう意味では、僕が行ったことのある土地の中では波佐見と足利がダントツ良かった。

逆にわが町新潟ですが、いいものがあるのは確かなんですが、多分欲しがられていないんじゃ。というのに気づいてしまったわけです。
三条の工場の祭典や、先日関わった佐渡でのレストランバスの運行は、今思うとなるほどなーと思うところが多いわけです。
SUWADAの爪切り欲しくなったし、佐渡のお土産今度はへんじんもっこに行こうと思ったし、トキのパックの牛乳飲もうと思ったし。
おもてなしと言ってもそこまでする必要ないんじゃないか、なんて思ってたことが、多分ちゃんと効いてる。
何百人にスルーされようと、刺さって好きになってくれる人が出てきたらそれでいいし、そのモチベーションで携われる仕掛け側の人間の生き方は変わってきます。

「人気があるよ」「へー」より、「なにこの工場」とか「なんかすげー人が作ってるんだな」とか思っちゃったらそりゃインパクトありますよね。
個人的にはそういうの知らないものが多すぎて勿体無い。
だから、知らない人に知らせることができないのも勿体無い。
感じたことのない人に感じてもらう機会すら用意できないのも勿体無い。
大概そんなのは出会い次第、運なわけですが、それを手繰り寄せるのがうまい人っていうのがこれまたいるんですよね。
得する機会が多い人。
その技を盗みたいと思います。