大事なことはすぐそばにある、という話ではないか。
すごく微妙なことが大事、という前記事の続き。

弊社はデザイン会社なわけです。
デザインの役割の一つが、生活をいい方に導くこと。
自然と安全な行動になる、自然と問題が起きない選択ができる、その決定権を密かに握るという大事な役割も担っていたりするわけです。
で、例外なくそれはすごく地味で微妙な「なにか」だと思うのです。

ただ、その地味で微妙な「なにか」ですが、ツボを外した時のストレスは思いの外大きいものです。
セブンイレブンのコーヒーのボタンとか、エレベータの開閉ボタンとか、オスプレイの操縦周りとか、直感的ではないどころか直感とズレがあるために成果に支障をきたすためだと考えます。
そう言えば会社の近所のコンビニ、お湯のポッドが二つあるんです。メーカー違いで。
片方は操作面中央に出湯で脇にロック解除、もう片方は中央がロック解除で脇に出湯。
ちょうど逆になっているわけです。
もちろんよく見ればわかります。

でも

押し間違えるんです

これはストレスなんです。超イラつきます。
多分、無よりも悪いです。
必要以上のストレスを感じます。
僕の中では、中央が出湯というのが常識として備わっていたので、いつもの感じでロック解除・・・と手を伸ばした先に理解できないボタンがあるとなんというストレスか。
もちろんよく見ると理解できないことはない。でも、そういう問題じゃない。

このように、冷静に考えるとそんなに大したことではないのはわかります。
しかし、そのひと手間ふた手間、ひと考えふた考え、ひと納得ふた納得が、どれだけのエネルギーを喰い時間的な隙間を作ることか。
昔ラリーが好きでよく見ていて車がコースアウトしたとき、見た目では10秒も立たずにコースに戻って走り出すんですが、結果的にはそのコースアウトで30秒くらいロスしていて不思議に思っていました。
エネルギーも時間も感じている以上に必要というか、希望が入ると見込みが甘くなるもので。

そう、だから日々の暮らしの中のちょっとした矢印の向きって、やはりすごく大事なんだと感じているところです。
恥ずかしながら弊社、何度か日報システムの導入に失敗しております。
つまり、体系的に個々の働きぶりを記録する仕組みが無く、よく言えば有機的な職人技、悪く言えば換えの効かない精神網でなんとか把握していたわけで、人間の体調なんかに左右されまくる仕組みだったわけです。
これまでの失敗の主な原因が、1日の終わりにその日を振り返り明文化すること作業の大変さ。
考えたらそんな大層なことかとも思うし、しょうがない、そんなもんだというのもわかりますし、大人は頑張ってやるべき、というのも反論の余地なしです。
しかし、1日全力を尽くしてさらに帰宅を30分遅らせて報告をまとめます、おそらく管理者は翌日目を通します、そうすることでどのような利点があるのかをちゃんと考えてみるべきだったのです。
問題点として、
①自分が働いた証なのでちょっと良さげに書いてしまうため、報告にならない
②反省するばかりなので滅入る
というのがすごく気になってはいました。ちょっとしたことです。
ただ、これを我慢してでも常識的な行動なのでやろう、やりつづけよう、とはどうしても納得がいかなかったわけです。

というわけで、最近の局地的流行り、職権乱用です。
皆にお願いして、日報を復活させる、ただし、朝一の「本日の予定」という形で提出してもらう、という案を試しています。
帰り際に事実を書く、とは違い、自分の予定を整理しつつ日報(となるであろう)行為も賄える、一石二鳥作戦です。
あわせて、情報を一人の管理者(いまは僕が担当してみています)に集約しています。
全員のことを全員で共有する、という言葉では綺麗な状態ですが、実際煩わしすぎて意味も薄く共有作業に小一時間かかるので。
で、朝提出して貰う際に、「昨日はどうだったのか」「この予定って何?」みたいにチクチク質問するわけです。
朝一の段階で、「じゃこうしたらいいんじゃない?」みたいな議論が出てくるんじゃないかな、という期待です。
こういうのって、パッと思いついて口にしないと「生きない」ことが多いのです。
なんでしょうね、寝かせて揉んで熟成するものもありますが、生きないものもすごく多いです。
とくにくだらない(とおもわれるもの)は、本人が忘れてしまいます。
それがある人にとっては人生を変えるほどの宝だったとしても。

というわけで、せっかくなのでちょっとしたこと、ちょっとこうなったらいいのに、ちょっと不満なんだけど、そんなことをちゃんと解決しながらちょっとでもいい会社になればと思っているわけです。
灯台の下も昼間に見たら見えすぎちゃって困るくらい。
目下次の目標は、ちょっといい感じの出退勤システム。
この「ちょっとしたこと」というツボを理解いただくために、提案を吟味し意見を戦わせるのであります。