最近作業PCが変わっていろんな計算が早くなったわけですが、不思議と取り組む時間はあまり変わらないわけです。
一つ一つの作業が早くなったりするのですが、その分試行錯誤が増えるだけ、というわけです。
試行錯誤なんてしすぎということは全くなくて、締め切りがあるから時間が許す中の一番マシな解決策を形にするわけです。
全て一人で手がけても、部分的に手伝ってもらうにしても自分が最終の形にまとめるのであれば、結果同じような時間のかかり方になることが多いのです。

期間がないときは有力な案から絞り込んで、期間があるときは+αでもしかしたらより良くなりそうな案も、みたいな感じになるわけですね。
機材が良くなるということは、この時に試せる案の数が増えるということ。
その結果、成果物の出来が良くなる可能性が高くなることが期待できると。
言ってもそれぐらい微妙なというか感覚的なところだったりします。

とは言え、いざという時にはこれはかけがえのない威力を発揮するわけで、ここ最近の修羅場は機材のおかげでなんとかくぐり抜けることができたと言えるでしょう。
これはもう本当に感謝しかありません。感謝感謝。いい時代だ。

まあそれはそれとして、今の何十分の一しかない性能のPCでなぜ似たような仕事ができていたのかというと、試行錯誤に臨む前の仮説の精度が悪くなかったから、と言えそうです。
そもそも、どれだけ有力そうアイデアを思いつけるか。
思い付かなかったらおしまいな時代です。
とりあえずやってみた結果が運悪くひどいものだったら、現実的にやり直しがきかない、という時代です。
(まあ、ほとんど運良くなんとかなったものばかりですが、運を手繰り寄せるために今より何かしらしていたんだろうなと思います)
結局勝負所はそこの精度、言ってしまえば運を手繰り寄せる精度なわけで、それは今も変わらず、そしてまだまだ高めていく必要があるわけです。

会社の特性と僕の好みから、全く想像のつかない分野や前例のないことでも、やってみたらこうなるんじゃないかな、こう思われるんじゃないかな、という仮説を立ててやってみることが多く、そして僕らがそれを比較的得意にしていたような気がするわけです。
が、最近は、新しいことを広げるのと新しくなくても良くするのと、どちらも精度を上げないとなと思います。

そのためのいい機材ですからね。
僕が最初に買ったPC、VAIOの映像向け(penⅢ−450MHz、メモリ128MB、HDD17GB)で超頑張って作ったスケートのビデオや、
最初に買ったMac、PowerBookG4titanium(G4−1GHz、メモリ512MB、HDD120GB)で超頑張って作ったVJ素材も、
凄いPCで作ってたものが下手したら今の制作物より面白いんですよね。
覚悟が見えるというか迫力があるというか。
たいしたことができる時代ではないはずなんですが、失敗が許されないし予想を外すことができない(リカバリーの時間がない)からこその研ぎ澄ました感じが感じられたり。
もちろん好きなものを好きに作ってるだけ、というのもありますが、それこそものの上手なれ。
少なくとも作った本人にはうらやましく見えることがあったりして、今こんな良い時代なんだもうちょいできるよなと思った次第です。