先日、息子が友達と一緒に自転車で遊びに行くことになったようです。その日はちょうど鍵っ子状態で、下校後の諸々を済ませ自転車の鍵を持って戸締りをし、全て自分で準備を済ませ出かけたそうです。残念ながら、友達は親御さんに子供たちだけでの自転車外出はダメ、と止められたそうで、息子も歩く友達に合わせてゆっくりと行ったそうです。

まあ、そりゃそうかと思いつつも全て自分でこなした息子に驚いたのは確かで、普段の必要以上に母親に甘える姿に心配もしていましたが、ちょっと頼もしく思ったわけです。

と言っても、子供だけでの自転車はやはり怖いなとは思っているので、成り行き上、子供たちだけで自転車に乗るようなことがあったら、せめてヘルメットだけはかぶるように、と約束していました。それを思い出し聞いてみると「忘れてた」と。

それはダメだ、もしかして友達に「こたくん、変なのかぶってるw」なんてバカにされたとしても絶対被れ、と伝えたわけです。

(昔の怪獣ヘルメットからちゃんとかっこいいやつにアップグレードされているのに。。。)

という話をしながらうちの前まで来ると、なぜか泣いている息子。そんなに怒ったわけではないのになんで泣くんだろうと聞いてみたら、釘を刺されてシュンとしている様子を母親が変な顔でバカにした、という言い分。なんだそりゃ。意に沿わないことがあると癇癪を起こすことがあって、それは彼の欠点だと思うのでなんとか直して欲しいなと思うわけです。

そこで、叫んでも暴れても泣いても、君が伝えたいことは誰にも何も伝わらないんだから、ちゃんと話してみろ、なんて言ったところ、「本当は学校とかでも嫌なことがあった」なんて話しだすではないですか。なんと、そんな大事な感じ?と面食らうも、息子が思っていることをちゃんと話そうとしている、というのはもしかしたら初めてに近いんじゃないか、くらいの雰囲気を感じたわけです。

「ちゃんと聞くから、まず歯磨きと着替えをすませるように」と伝えると、いつもからはありえないくらい自発的に無駄なくこなすわけです。ただならぬ雰囲気です。全て終わって、横にしっかりと座って話しだします。ただならぬ雰囲気です。しっかり座ることなど普段はないからです。僕の目をしっかりと見据えて話すわけです。ただならぬ雰囲気です。

曰く、「聞き間違えから、皆がやらないでと言っていることを皆の前でやってしまった。それで皆にすごく文句を言われて嫌な気持ちになった。ちゃんと謝ったのに、皆は文句を言うのをやめなかった。先生が来て、こたがやったことが悪いことではないと言ってくれたから、こたがしたことは悪くない、だから文句を言い続けるみんなが悪いと思う。だからすごい嫌だった。」とのこと。「それと、発表会の楽器を決めてる時に、こたともう一人がやりたい楽器があって、対決して上手い方がやることになってこたは負けたんだけど、そのあとに下手だったねって言われてすごく嫌な気持ちになった。」と。

こたと会ったことのある方はわかるかもしれませんが、まだ勉強が嫌いなのでだいぶ日本語に不自由な感じです。興味のないことについてはイメージはあってもほぼ文章化できないんじゃないかなと思います。と言う彼が、このくらいの状況と心持ちの内容を会話だけで訴えて来たのはちょっと驚きでした。ちゃんと喋られるじゃないか。

まあ元々神経質なところがあるようです。彼なりに何か嫌な気持ちがずっと残っていて戸惑っていたようです。そう、語彙が少ないんですよね。なので、概念を伝えたり感情を言語化したり、そう言うことがまだまだできないので、得体の知れぬ心持ちのことを知る術も調べる術も限られるわけです。

こたさん、それは「嫌だ」じゃなくて「くやしい」ってやつだ。運動会のリレーで自分の力ではチームを勝たせられなかったあの時の気持ちと同じだ。嫌なことは我慢しちゃいけなくて、父か母にちゃんと教えなきゃダメだ。でも、悔しい時にどうしたらいいかはもうわかるはずだ。足が速くなるように頑張っているのと同じだ。みたいな。

くやしい、と言う言葉と意味と気持ちがようやく繋がったみたいです。言葉を覚えるって大変ですね。もうちょい本を読んでもらいたいものだが。

赤ちゃん時期からなんとなく言葉が通じるようになった時期とか、それなりの会話が成り立つようになった時期も驚きはありましたが、学校の勉強はもちろん、いろんなことを覚えていく今の瞬間瞬間もまた、なるべく見逃さないようにしたいなと思う次第です。