というわけで今回の出品作品について。

規定として、「1分から1分59秒の間、テーマは”DOOR”」というものがあります。

それ以外はほぼ自由で、建物に合わせようが何しようが作者任せです。

まあ、マッピング表現の美味しいところはほとんど建物との関連性で生まれるので、建物にまったく合わせないという選択肢は事実上無しではありますが。

 

で、僕らのチーム、もともとは俵山と僕で組んでやることが多くて、俵の音と僕の映像と、今までやってきたプロジェクションマッピングもほぼこの体制を軸に作っています。

で、最初に「DOOR」というテーマを見たときに、正直わかりにくいなと思ったんです。

それっぽい意味合いはいくらでも後付けできそうだけど、お客さんが見たときに表現の意味合いや込められたメッセージが伝わるイメージが全然わかなかったのです。

で、これはムリだと判断してマッピング的なことを考えるのをやめました。

まずは「DOOR」というお題で物語を作ろう、それを絵だけで伝えるのは多分無理だから歌って聞かせて文字で見せよう、っていうのが今回の作品のスタート地点です。

 

ちょうど他の案件でラッパーの方々と撮影に臨んでいたので「ちょっと相談してみよう」と俵に持ちかけると、そこそこ怪訝な顔をしてました。

彼はいつも最初は怪訝な顔をするのです。

まあいつものことなので大丈夫です。

 

で、撮影現場に手伝いに行ったふりをして、走り書きのメモを渡して「DOOR」の趣旨やらこんな感じからイメージして一曲作れます?みたいな話をしてみました。

Mr.シーエスことKRYZ氏、思いの外話に乗ってきてくれたので、いよいよこの方向で進むことに。

のちにちょっと趣旨を清書して送ります。

img_3439 img_3440 img_3441 img_3442

 

チームと言っても基本分業です。

得意な分野で他のチーム員ですら想像もつかないいいことができれば最高です。

攻殻機動隊 stand alone complexのテーマで一番好きなところです。

というわけで、映像係の僕は待ちです。

img_3445 img_3446 img_3447 img_3443 img_3444

 

で、こんなのがあがってくるわけです。すげーな。

僕らがちまちま指示出しなんてしてしまったら、こんなの作ってもらえないわけです。

とは言え、完全に甘く見ていました。

実はリリックビデオにしようなんて考えていたじゃないですか?

文字数多すぎ!

これだけの情報量をどうしようと真っ白になる反面、一緒に送られてきたデモ音源を聞きながら歌詞を確認していくとちょっとドキドキするわけです。

 

このドキドキと言うか煽られる感じは、なんとか現場で見た人全員に感じてもらいたいな、感じられるものにしたいなとあらためて思いました。

もともとはモーションタイポグラフィー的な要素をもう少し多めに考えていたんですが、そんなことをしている場合じゃなくなったので、棒人間により頑張ってもらう感じになりました。

沖縄でお世話になったみなさんがやっていた舞台が、言葉に頼らない「ノンバーバル」という類もので、ちょっと身近に感じた経験があったおかげで、演者が振る舞いだけで観客を引っ張れる可能性はある、という発想に舵を切ることができました。

 

で、俵のトラックが出来上がっていきます。

BPM速く、こんな感じ、みたいなアイデアが形になっていきます。

並行して、KRYZ氏のリリックをもとに構成を考え絵コンテを描きます。

%e3%81%bf%e3%81%aa%e3%81%a8%e3%81%b4%e3%81%8b%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%86_640x480

 

イメージとしては強行突破でリリックビデオのような感じ、MVとして気持ちのいい展開と文字の表示は建物の形とマッピングの特徴を活かして。

アニメーションで表現するキャラクターがチャーミングな振る舞いをしてくれると、興味と共感を引けるかな、という感覚です。

このアニメーション、最近iPadを使うことで相当作りやすくなりました。
img_3029

質の高いアニメを作ろうと思うとおそらく役不足でしょうが、とにかく手が早い感じと僕でも耐えられる作業内容というものが必須だったので、最適な道具でした。

QuickStyleさん用のうさぎ。手描きができるのは僕のスタイルにとっては重要です。

%e3%81%86%e3%81%95%e3%81%8e1copy1_640x480

 

紙に書いてまとめてスキャンしてPCで撮影して、とか、何時間も机に向かって、とか、そういうものから開放されるっていうのはすごいことです。

マッピング表現の部分は3DCGを使う部分も多いので、確定しているシーンは先行してパソコンに計算を頑張ってもらいます。

それと同時進行で、せっせと絵を描いていくわけです。

シンプルでいいはず、落書きで成り立つはず、と頭では結論づけていてもさすがに不安です。

%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%83%88_640x480

足、繋がってすらないですからね。

 

大筋が固まってきたので、KRYZ氏はレコーディング、俵はトラックメイク、僕は映像制作、それぞれ作ります。

今回のような案件はクライアント仕事ではない(強いて言うならうちの社長がクライアントということに)ので、「好きにやれ」の言葉のもと好きにやりますので、完全に癖の固まりみたいになります。

一応、匿名で活動している体ですが、作品見れば一発で見破る方もいるでしょう。

特に音は、俵節以外の何物でもない。

(音に関しては俵もブログでも書けばいいのにと思うのに)

 

と、ここまで超特急。ほぼ同時にゲストのHIFANAさん、QuickStyleさんのVJ・BG映像の準備が佳境に入ります。

これはまたそのうち紹介しましょうか。

 

 

最後に、KRYZ作 リリック全文を。

 

「Door」

〈アカペラ〉
Yo!
いつもオレの目の前には行く手を遮るこのトビラ
確信ならないけどきっと向こう側にはあるんだろうso freedom
目指してる桃源郷当然今日も覗く望遠鏡
あの日の少年が今正面立ってあえて迎えてる正念場
手を伸ばそうとすればまたどこからともなく現れる
近づいては離されるまだ負ける訳にはいかない
から叫ぶ
簡単では無いのはKnow it
最初は単なる興味本意
その先が見てみたいからShow me
ほら今ノックで始まるstory

〈ノック〉
返事はないけどI wanna change my life
〈ノック〉
answerがこの先にはあるはずなんだ
〈ノック〉
pull or push何回も挑戦 ときに誰かが助けてくれたりほらしてくれる応援

OPEN THE DOOR 広がる見た事ないFRESHな光景
一回目に焼き付いたらクセになるもうDon’t forget
そこにはもういるパイセンが みんなわかってる大変さ
苦労重ねたin your life
その分Every things gonna be alright

I’m sure this door is one way
1度スルーすればNOT FIND 先進む為のHOT LINE
I’m sure this door is one way
後戻りはもう無理さ上手に出るだけだろ勝負に

シナリオなら超シンプル
鍵を開けるよに今もう韻踏むならほら
believe your selfだろfeeling
開けてみればいいbut not eazy
押してもダメ引いてもダメ
どうすりゃいい考えてもがけ
それでも開かないようなら
ぶっ壊してでも前に進んでくだけ

当たって砕け その手で掴め
The moment of truth 未来へ続いていくone way
自分でやるしかねぇだろオレの夢だから当然な
明日の為に今トビラに向かって足出した挑戦者

あ!!