囲い込みというと結構身近にあって、しかもちょっと嫌な響きも感じられる気がする、商売のメジャーなやり方の一つだと思います。
ファン作り、みたいな理念ではなくて、まさに囲い込む手法がありそうな気がするのですが、そういうのが好きではありません。
真っ当な制約がプレミア感を産むならファン作りですが、お客さんに我慢を強いるのであればまさに囲い込み。名水はその場所の価値がありますが、人為的な”ここでしか買えない”は囲い込み。
とは言え、良い囲い込みもありそうです。囲い込みを目的としたわけじゃないけど、結構的にそうなったものの特徴だと思うんですが、客が我慢していないことがあるんですよね。

空撮なんかもやってるんですが、DJIという業界トップメーカーがありまして、ここん家がすごいです。
もともといろんな技術の組み合わせだったドローン空撮ですが、このDJI、何から何まで自社でまかない始めました。ユーザーにとってはそれまで使っていた機材が使えなくなったり選択肢が一時的に減りました。それまで汎用のバッテリーを使っていたのが専用設計のものになったり。
でも、DJIは囲い込みの覚悟が違いました。2年間で実質6〜7世代も機材のバージョンが進みました。

既存ユーザーとしてはたまったもんではないんです。半年で型落ちなんてなまやさしい話ではなくて、まさに前時代の遺物と化す程だったからです。
結果として業界ごと別の次元に到達しました。ほんとに。

いろんな機器の組み合わせに神経をすり減らして最適化を図るのが常識だっだのに、オールインワンならこれで済むっていう強烈な囲い込みのおかげです。
彼らは、囲い込もうなんて微塵も考えていないように見えます。ただただ本気で良い方法を考えている、使える技術が形になりそうなら完璧でなくても投入する、それを実行しているだけのように見えます。実際、業界をすべて背負ってくれています。
普通に考えたら感謝しか無し不満無し。他のメーカーが、同じようなことをもっと良くもっと安くやり始めたら、それに比べて高いみたいな話はできるでしょうが、唯一無二の価値に対して「高い」はナンセンスです。欲しい結果に対して高すぎるのであれば、それは手法としてミスマッチであるか、予算組みが楽観的すぎるという話です。

結果として囲い込むことになるんであれば、本気でやらないといけない。
よくわからないけどとりあえず他の人に得されないよう囲い込む、は無しです。
よくわからないけど囲い込むと、全部死んでしまいます。

よくわからない(「結果的に囲い込むことになっても素晴らしい未来が訪れる」という確信が無い)のはオープンにした方が良さそうです。
僕もうちのプロジェクションマッピングのやり方なんて聞かれた日には、聞く方が滅入るくらい全部教えますよ。このままだとシーンが無くなるので。

というわけで、囲い込むなら全てを背負う覚悟をもって囲うぞ!という話。