いつだったかの年末に、コーチングの先生をお招きして社員みんなで勉強する機会がありました。いろいろと初めて聞くようなことを教えていただいたんですが、なかでも制作費の話が衝撃的でした。

それまで、がんばっていいものをつくれば状況は良い方に転がる、と信じていたんですが、

「違うよー」と。

年一回の恒例の制作仕事があったのですが、そこそこ評判も良く、それを効果ありとみるならば次年度の制作費に反映してほしいなあと思っていたんです。

が、結局は年々制作費は削られ、企画自体も縮小の一途を辿りました。

どうして良い方に転がらないんだろうと疑問に思って、先生に聞いてみたところ「違うよー」との言葉をいただいた次第です。衝撃です。

予算が厳しいところをいろいろ工夫すると、翌年はそれがベースとなりそこからの削減が求められます。期待以上のものを作ろうと頑張ると、必要十分でよいので余分な演出は削減が求められます。良かれと思ってやったことが、お客さんが制作費を減らすモチベーションをつついていたようです。

さすがに制作費が減りすぎると、やりたいことだけではなくてやらないとまずいこともできなくなってくるので、困ります。制作費として見ることのできる予算が多いほど、選択肢が増えますし、余るようなら(ここではじめて)削減すれば大丈夫です。

と、思っていたのですが、先生曰く、そもそもそういうことが望める関わり方をしていないんじゃないの?と。

耳が痛いです。

というわけで、制作費のことを考えるのはしばらくやめます。というと語弊がありますが。

誰がどれだけ頑張ってどんなことをしようとしてるのかをちゃんと考えるように頑張ります。

プロジェクションマッピングなんかがすごくそういう状況が多いのですが、クライアントが費やす労力と求める結果がなかなか釣り合わないことがあります。

プロジェクションて基本的には高過ぎるのです。まだ。お話を聞いていても、幾らかの予算でこういう結果がほしい、という感覚や価値観は良くわかりますし共感できることが多いです。ただ、プロジェクションマッピングの場合、実施側としてはどうしても予算が足りないという結論になることが多いです。

クライアントから見たら設備のせいで高すぎる、実施側から見たら設備が高すぎるせいで制作費が無さすぎる、お客さんから見たらわあ面白いには届かない、っていうのが一番不幸な状況ではないでしょうか。

ここで冷静に考えると、プロジェクションマッピングじゃなくてもいいんじゃ?というのが場合によっては正解ではないかと思います。クライアントが求めるもの(お客さんにこう感じてもらいたい、こう思ってほしい)は、いろいろなやり方で実現できます。

5万円の建造物プロジェクションマッピングはチープこの上ないでしょうが、5万円の鉛筆は高級ですよね。高級感を醸すなら鉛筆の存在の方が説得力がありそうです。同じ予算ならプロジェクションマッピングよりも、すごい大道芸人のほうがお客さんが喜んで時間を過ごすかもしれませんよ。思い出を持って帰ってもらいたいならその方がいいかもしれません。

まあ、どんな人が何を見てどう思うか、どう思われたら自分たちにとっていいことなのかなんて予測するのは難しいですよね。それがわかったら苦労しません。。