何か作る時にいろいろ道具を使います。カメラで撮影したり、ペンでコンテを書いたり。中でも僕が一番使う道具はパソコンです。アフターエフェクトというソフトの稼働率が飛び抜けて高いことになっています。僕がやりたいと思っていることに対して、それを形にする一番良さそうな道具だからです。
なので、もっと良さそうな道具があれば、乗り換えます。そのうち時代が進んで、やりたい事を形にするのに道具が必要なくなれば、手放します。

というのも、ウェブやプログラミングにはあまり感じない、ソフトが使えないとダメ、ソフトが使えればオッケー、みたいな雰囲気が映像界隈には感じられる気がして。特に、映像に興味のある学生さんみたいな立場の方と話すと、すごく感じて気になるのです。青春を費やしてソフトの使い方だけ叩き込んでも、そのうちいらなくなるかもよ?と、心配になってしまいます。

本当に身近な恐怖として、映像なんてセンスでどうにでもなる時代になってきています。ソフトが使えるとか、機材を持っているとか、わかりやすいアドバンテーがどんどん意味を失いつつあります。まあ、時代がデジタルに移り変わる時期に、僕らがやっていたこともそういうことの一種なんですが。そんな中で、時代が進むとパソコンなんか触った事の無いセンスの塊、みたいな人の頭の中が表現されうる世の中になってくるので、そんなスーパーマンに勝てるか!という恐怖があるわけですね。

もしかしたらそんな天才はいないかもしれませんが、誰でもひとつふたつ面白いアイデアを持っています。今まで映像なんて作らなかった何十万、何百万の人達の頭の中が形になったら、何十万何百万の新しいアイデアが世の中に溢れてきます。なんていう競争社会でしょう。そこで戦う練習をしないとならなそうです。